不動産売却のタイミングは、

● 今住んでいる家を売りたい
● 将来的には住み替えたい
● 相続した不動産を売却したい
など、不動産売却を検討している人は意外にも多いものです。

そして、不動産売却を検討している人のなかには、どのタイミングで売却を行うことが最も良いのかわからないという人も多くいます。

不動産売却を行う最も良いタイミングを知るためには知識が必要です。タイミングを間違えてしまえば、避けられた損益を抱えることになったり、大きな利益を得ることができたのに…と後悔したりしてしまう場合も多いものです。

では、不動産売却にはどのようなことを知っていれば良いのでしょうか。
今回は、不動産売却を行う最も良い時期を知るために知っておきたいことについて、わかりやすく解説します。

相場

不動産売却を行うときに、知っておきたいのが不動産価格指数です。

なんとなく言葉は聞いたことがあるものの、実際にそれが何を意味し、不動産売却のタイミングにどのように影響するのか、しっかり把握できていない人が多いのではないでしょうか。

不動産価格指数とは、実際に不動産が取引された価格の情報をもとに、国土交通省が発表しているものです。この数値を知っていることで、現在どの程度の金額で不動産の取引が行われているのかを知ることができます。

不動産価格指数が上昇傾向にあるときは、時期を待つことで現在よりさらに高値で不動産が取引できる可能性があります。

これに対して、不動産価格指数の下降が続いている場合には、今後さらに不動産の取引価格が下がる可能性があるため、価格が下がる前に不動産を手放したほうが良いということになります。

どちらの場合においても注意しなければならないことは、現在の状況が今後も続くとは限らないことです。上昇または下降がいつ止むのかということは誰にもわからないことを考慮し、不動産売却のタイミングを検討しましょう。

築年数

不動産売却のタイミングは、築年数によっても異なります。

不動産を取得したときの価値を100％とすると、築年数が経過すればするほど、その価値は下落していきます。ときが戻ることがない以上、不動産の価値は下落を続けるということです。

立地条件や建物の機能性、またリフォームの回数などによって異なるものの、一般的な戸建て住宅の場合、築15年を迎えるまでは不動産の価値は下落を辿ります。その後の価値は横ばい、または緩やかな下落になります。

マンションの場合では、築年数とともに下落していく傾向にあります。
つまり、どちらの場合も、築15年を迎える頃までに、不動産売却を行うのが良いとされています。

ただし、前述のように立地条件や建物の機能性、またリフォームの回数などによって、資産価値が異なる場合もあります。

特に交通の便が良くなったり、近くに大型商業施設ができたりなど、取得したときより条件が良くなっている場合には、この限りではないこともあります。

税金

不動産売却のタイミングは、税金について考えることも大切です。

不動産売却を行うと、売却して得た金額から、取得するための金額と売却のための諸経費などを差し引いた譲渡所得が生じます。そして、譲渡所得の額に応じて、所得税や住民税などが課税されます。

この譲渡所得は、家の所有期間が5年以上か、以下かによって異なるのです。

所有していた期間が5年に満たないタイミングで不動産売却を行うと、5年を超えて不動産売却を行ったときに比べて、所得税や住民税が多くかかる場合があります。このため、5年を超えた段階で、不動産売却を行うと税金を抑えることができます。

ただし、マイホームの不動産売却では利用できる特例があり、特別控除を受けられる場合があります。

季節

不動産売却のタイミングは、季節を選ぶことも大切です。新学期や新年度に合わせて、引っ越しをする人が多いことに比例して、3月は不動産売却のタイミングに適していると言われています。

ここで注意したいのは、3月に不動産売却を行いたいからと言って、3月から売却活動を始めたのでは買い手を見つけられないことです。

3月に不動産売却のタイミングを合わせたいのであれば、前年の12月には、査定を終え仲介を依頼する不動産会社に売却活動を行ってもらえるように、書類を揃えるなどの手続きを進める必要があります。

自分たちの生活の形

不動産売却のタイミングは、不動産をどのように売るか考えることが大切です。しかし自分たちが不動産を売却したあと、どのように暮らすのかを見通すことも重要になります。

これからの生活を見通すことで、売却のタイミングを自分たちの暮らしに合わせられるのです。
暮らしや家族の形が変われば、家に求めるものも変化します。

マンションより持ち家が良いという考えに変わったり、管理を考えると戸建てよりマンションが良いと思ったり、考え方や暮らし方も変化していくのです。

不動産売却を適切なタイミングに行うことも大切ですが、自分たちの生活の形に合わせたタイミングで不動産売却を行うことも大切です。

不動産会社に相談しよう

ここまで紹介した以外にも、不動産売却のタイミングを知るには、実際に査定を依頼して、不動産の価値を知り、売却のために修繕やリフォームを行う場合もあります。

また、ローンが残っている場合には、住まいを移してから、不動産売却を行おうとする人もいます。
いずれの場合も、不動産の売却活動には、信頼できる不動産会社が欠かせません。

どの程度の価格で売れるのか、現在の相場はどのようなものなのかなど、不動産売却を検討し始めたタイミングで不動産会社に相談するようにしましょう。

まとめ

今回は、不動産売却を行うタイミングについて、お話ししました。
不動産売却は、
● 相場
● 築年数
● 税金
● 季節
● 生活の形
などを検討すると、ベストなタイミングを図りやすいと言われています。

信頼できる不動産会社に売却活動を依頼し、適切なタイミングでの不動産売却を検討してみてはいかがでしょうか。実際に査定を依頼するときには、複数の会社に依頼することもポイントです。

不動産売却に慣れているという人はあまりおらず、わからないことも多いものです。そのようなときは、不動産会社に相談することで、最も良い方法のアドバイスを貰うことができるでしょう。

不動産売却の情報は、知っていれば利益になることや、知らないことで損失となることが少なくありません。損をしないためにも、不動産売却のタイミングを見極めるようにしましょう。